++ハートに火をつけて++


どうしよう…

掴まってしまった…

あの紅い瞳に…




出会いは最悪

印象なんてもっと悪い

この世の誰よりも嫌いなはずだった

でも…掴まってしまった。

見つめられる度に

身体が熱くなる

鼓動が早くなる

そんなに見ないで…

恥ずかしいから…

でも

他の子はもっと見ないで

嫉妬してしまう。

我儘なんだろうか?




がやがやとした教室内
クラスの中心である棗と流架のまわりには、今日も取り巻きやファンが囲んでいた。

「…相変わらず、あの人込みはすごいわね」
「へっ?あぁ……棗たちの事?」
「そ。この暑苦しいのにうざいったらありゃしないわ…」

なら見なければいいのだが、イヤでも視界に入って来てしまう人込みに蛍はイライラし
蜜柑はというとなぜかホッとしていた。

休み時間の間だけは、あの紅い瞳から逃れられるのだ。

中等部に上がっても何の因果なのか、隣の席は棗のままで…
そこまでは、別に構わないのだが
最近、授業中に彼はジッと蜜柑を見ているのだ。

何度、「なんか用?」と見つめてくる棗に理由を糾しても
「…別に」としか返事が返ってこなかった。

始めのうちは、あまり気にしてはいなかったが…
それはだんだんと恥ずかしさに変わり、見つめてくる視線に硬直するくらい緊張が走った。

あの紅い瞳は、鋭くて
心まで読まれているような錯覚に陥ってしまう。

それは、いつしか『意識』へと変わり
蜜柑の心を奪っていく。


キーンコーンカーンコーン…


始業の鐘がなり、取り巻きやファンがいなくなる席へと蜜柑は戻った。
また始まる、見つめられる時間


カツカツ…と黒板に書かれていく文字を必死にノートに写しながら、感じる視線
気にしちゃダメだと、言い聞かせても意識したらもう普通では、いられず…


かぁぁぁぁ〜////


っと真っ赤になってしまい、持っていたシャープペンを落としてしまった。


カターン…


と落ちたシャープペンを拾おうとするが、運悪く棗の方へと転がっていく。
仕方なしに、今日初めて会話をしようとしたら


「…っ棗、悪いんやけど取ってくれへん?」
「……………」
「なぁ、棗って―――えっ?」

全く返事がないから、顔を上げるなりグイッと腕を引っ張られていた。

「…保健室行ってくる」

教師へと言ったのかボソリと呟き、蜜柑を連れて教室から出ていった。




ずるずると引きずられ、人気のない階段まで来ると、突然


―だんっ!!


と壁に押しつけられた。

「いっ…たぁ…って、何すんねん!!」

打った頭を擦りながら、棗を見ると真摯な眼差しが自分を見ていた。


―どきんっ


とし、慌てて瞳を逸らすと両頬を捉まえられ

「なに、目ぇ逸らしてんだ…てめぇ」

とやや怒りの籠もった口調だった。

「べっ…別にそんなこと――」
「ねぇとは言わせねぇぞ」

捉まえられた頬が…恥ずかしさでだんだんと熱くなる
なんて言ったらいいのか…
蜜柑は分からなくて目を泳がせるしかなかった。

「……なんとか言え、ブス」

その言葉についつい反応してしまった。

「Σブ、ブスとはなんじゃい!!さ、最近アンタがウチを見てるからやろっ!!////
 誰のせいやと思って…」

蜜柑は言ってしまった後で、ハッとした。


(…これじゃあ、ウチ…自意識過剰みたいやないかぁぁぁ〜////)


そんな事を思っていると、ふと頬に触れていた手の力が弱まった。

「…気付いてたのかよ」
「へっ?」
「当たり。てめぇを見てたぜ」

淡々と話す棗に蜜柑は訳分からず

「はぁっ!?な、何言うて…////」

しかし、己を真っ赤にさせるには十分すぎる言葉だった。
もともと真っ赤だったのにますます朱色へと変化する。
それを見て愉しいのか棗の瞳が和らいでいく。

サラリとした髪を掴まれ、弄ぶように口唇へともっていく。

「〜〜〜っ!!!!!?////////」
「………ゆでだこみてぇ」

ボソリと呟いたそれは蜜柑には聞こえず、パクパクと口を開いていた。

「だっ…誰のせいでっ…////」
「俺のせいだろ?み・か・ん?」

髪を括っていたリボンをシュルリと解かれ、さらさらと髪が落ちていく。
棗は、弄んでいた髪の先端を口付けしながら上目遣いで蜜柑を見た。

それはもう『ゆでだこ』以上の真っ赤であり
意識しているのが分かりやすくて
棗の心を悦ばせた。




恥ずかしくて…

見ないようにしていたのに…

ほんの少しの眼差しが

何もかも己を捉えていく




蜜柑は真っ赤になりながら
自分ではもう抑制出来ない感情が動いているのに
気付いた。




あぁっ…////

もう…捕まってしまった。

その真紅の瞳は心を燃やしていく

もう…誰も…

棗以外の人が…

ウチの心を奪う事は出来ない

棗が燃やしてしまった…


もう逃げる事が出来ない

ウチはもう

棗に掴まってしまった




棗は、にやりと笑うと


「……俺から逃げられると思うなよ」


と囁いた。





END

あとがき

訳分からん。

ナニガカキタカッタノデスカ?

と自身に問い掛けても分かりません。って感じです。
もう、アホですね、この管理人(Σ自分やん!!)
久々の小説がこんな駄文…
いや、常に駄文ですが…
もう笑っとけ…
アハハハハハハハハ…


はい、こんなん読んで下さってありがとうございましたm(__)m
お時間の…パケ代を無駄にさせてしまって申し訳ございません!!
ありがとうございました!!
こんなんでよかったら相互サイト様にフリー小説とさせて頂きます。



'05/09/04
マキ*LOVE UNLIMITED


+管理人の後書き+

マキ様のサイトで相互御礼小説を強奪頂いちゃいました!!
狙った獲物は絶対に逃がさない姿勢でいる棗に、悶え苦しみました。
と言う訳で、素晴らしい小説を ありがとうございました。

2005.9.19