++いけないお遊び++




「「「「「何でよりにもよってこんな組み合わせ(なんだ・なの)!!(激怒」」」」」

初等部B組から廊下までに響き渡るこの声に教室の中にいた蜜柑は不思議そうな顔をする

何がそんなに困るのだろう・・・と

周りの空気が読めていない蜜柑はどんどん置いて行かれる
彼女がこの騒動の中心だと言うのに・・・


蛍は眉間に皺を寄せたまま鳴海の襟元を掴んだ
普通の蛍では有得ないのだが鳴海の体は糸も容易く宙に浮かんだ

鳴海は自分の体が宙に浮かんでいるのを見て
冷や汗を掻きながら「北海道に行くまでなんだから・・・ねっ」と言った

今日は明日の北海道行きの寝台列車「カシオペア」の個室による部屋割りを決めていた
※2人専用の個室である

そしてペアは鳴海の提案でパートナー同士になったのだった

「それまでが危ないって言ってるんだけど・・・」
背後に虎を覚醒させている流架

「棗君が佐倉さんに襲われたらどうすんのよ・・・」
と鬼になっているスミレ

「あの餓鬼が何もしねぇわけねぇだろ?」
と拳を構えてる殿

そして
「「蜜柑が女に(なっちまったら・なったら)どう責任(取るんだよ・取ってくれるの)」
殺人オーラを出している翼と蛍

この5人の怖さのあまり鳴海は蜜柑に助けを求めた
「蜜柑ちゃぁぁん!!」

自分より随分と背が小さく年が下な蜜柑に助けを求めたのはこの5人に蜜柑の言葉は効果覿面だからだった


勿論心優しい蜜柑ちゃんは
「鳴海先生が可哀想や。・・・ってか、うち棗と一緒でええのに・・・」
と言った



蛍を始めとする5人の眉間がぴくっと動いた
「あん「その言葉忘れんなよ。」
「へ?」

蛍が発言し終わるよりも先にもう1人の中心人物が発言した

棗だ

蜜柑は「うん。ええけど?」と返事をしてしまった

これがいけないお遊びの扉の入り口だとは知らずに・・・




個室のペア確定

1組目 流架・蛍

2組目 心読み・スミレ

3組目 棗・蜜柑

4組目 委員長・野乃子

5組目 キツネ目・アンナ





etc

「パーマと心読み君仲悪いのに大丈夫やろか?」

(((((あんたは別の意味で大丈夫だろうか)))))
B組全員の声が蜜柑に伝わっていないのは言うまでもない

まあ1人棗を心配している哀れで馬鹿な奴もいたが

(雌豚めっっ棗君に何かしたらただじゃ済まさないわよ!!)


出発当日の朝

学園内に下駄・・・だろうか?
かんかんと音が響く
それと一緒に泣き声も・・・


蜜柑だった
「うち・・は蛍の着せ替え人形やないのにぃぃ」
・・と泣いていた

蛍は「罰よ。」と上から下までじっくりと見た
青いアゲハチョウのシルエットが黒い布に舞っている上丈が短い着物

我ながら完璧だ・・と蛍は思った



これは蛍の自作の着物だった


蛍の作る作品の右に出る者はいない
手作りだったら何でもできるのだ

お菓子から服
そしてやはり武器やロボット関係

普通の授業では着て来られない筈の服だが鳴海からの私服okが出た為に蜜柑はこうして着せられていた



蛍様の趣味で




蜜柑はその後公衆の面前で棗にキスされてしまった

理性を保つことができなかった棗に・・・






「反対しとくべきやったわ・・・」
蜜柑は部屋の中で溜息を吐きこう漏らした
その蜜柑の言葉に棗の耳がぴくっと動いた

「あ?」
「だーかーらー!!棗と一緒なんて反対しとくべきやったって言っとるんや。」

やはり女にとって公衆の面前でのキスは辛い
女というものは何故かムードを気にし過ぎる

蜜柑も女になってきたというのでは良い事なのだろうが今の棗にそんな事を考えている余裕などなかった
ただでさえ丈の短い着物だ

男なら誰でも押し倒して犯したくなってしまう
その上あんな事を言われたのだったら黙っておける訳がなかった


棗は蜜柑の幼い身体を抱き上げベッドに放り込んだ
ぼすっという音共に蜜柑はベッドに落ちた


何があったのかなんて聞かれても困る状態だった
自分でも分かっていなかったから

棗の顔が近づいて来たのは覚えている
「蜜柑。」

あと覚えているのは棗の唇の味だった

自分がどんな声を出して何分棗の舌に犯されていたのかなんて覚えていなかった
酔っていたから棗の舌に

そのまま蜜柑は唇だけではなく全てを棗に犯された
でもさっきまでとは違い棗の全てを感じた
全てを覚えている


身体の中が熱くなるまで

棗の心が落ち着くまで


何時間彼に抱かれていただろう

その間に棗の脈を何回感じただろう
棗の熱を何回感じただろう
愛しさを何回感じただろう


全て数え切れないくらいに感じられていた







ぐちゃぐちゃに掻き乱された心と身体の中はいつまでも棗の熱をもっていた




終わり


あとがき

長い・・・上に駄文です
椎野様にこれ捧げても良いのでしょうか?
本当にリク通りではなく申し訳御座いません
返品or書き直しokですので
捨てて下さっても勿論構いません!!

琥珀


+管理人の後書き+

琥珀様のサイトで小説をリクエストして貰いました。
上野発-
札幌間を走っている「カシオペア」はブルートレインである「北斗星」よりも豪華で
シティーホテルとも言われています。
ほのかはカシオペアに興味がありましたので…。(個人的に)
こんな素敵な小説を捨てるなんて勿体ないぐらいです。
ありがたく掲載させて頂きます。

2005.10.26