++お雛様とお内裏様の条件++


今はお昼休み。蜜柑は蛍と一緒に中庭で寝ころんでいる。

「なあ、蛍?蛍の髪は真っ黒やな〜」
「なによ突然。撃つわよ?」

蜜柑の突拍子の無い言葉に蛍は呆れ、バカン砲を構える。

「せやから、蛍の髪は綺麗な黒やから長く伸ばしたらお雛様みたいやなって思ったんよ(汗)」
「ああ、そう言うこと」

蜜柑の言いたいことが理解できた蛍はバカン砲をおろす。だが、問題は蜜柑の次の言葉だった。

「蛍がお雛様なら、お内裏様は棗やな!」

うんうんピッタリや〜と一人納得している蜜柑の隣で蛍は青筋を立てている。

『なんでお内裏様があの男なのよ!絶対納得いかないわ』
「な、蛍もそう思うやろって、なんでバカン砲を構えてるん!?」

蜜柑が蛍に同意を求めようとしたが、蛍は額に青筋を立ててバカン砲を構えている。

「蜜柑、なんで私の相手が日向君なのかしら?(怒)」

蛍の怒りが半端じゃないことを悟った蜜柑は慌てて理由を述べ始めた。

「そ…それは、棗も綺麗な黒……いだっ」

蜜柑が答えていると後ろから何か硬い物が飛んできて見事に蜜柑の頭に命中した。

「うぅ〜〜。誰や!?人に石なんてぶつけよって〜(怒)」

蜜柑はご立腹だ。

「そうよ。悪い頭がさらに悪くなったらどうするのよ?」

蛍も一応は蜜柑を心配(?)している。
二人が怒鳴りつけた方から現れたのは、


「なっ棗〜!またあんたかい!!!!」
『やっぱりね。でも調度良いわ』

そう、誰もが予想した通り話題の人、棗が流架を連れて二人の前に現れた。

「フン。ブスが呼んでたみたいだから返事してやったんだよ」
「な、返事なら口でしろっ!物投げつけるなんて非常識や(怒)」
「・・・・・・・・」
「な…無視かい!あんたはいつも「蜜柑。さっきの話だけど、るかぴょんはお内裏様なの?」へっ?あ〜」

話が進まないので蛍は話題を変えることにした。
蜜柑もさっきまでの怒りはどこへやら、流架をじ〜っと見つめて考えている。

「るかぴょんはな〜」

蜜柑は何か思いついたようだ。

「るかぴょんはな〜、王子様や!」
「「はっ?」」
「え……佐倉?なに?////」

蜜柑の答えに蛍と棗は見事にハモった。(さすがはお雛様とお内裏様コンビ!息もピッタリだ)
その隣で流架は顔を赤くして驚いている。

「おい水玉。何の話だよ。」

今までの会話を知らない棗と流架は蜜柑の言ってることがわからない。

「ちなみに棗はお内裏様や!」
「だから、何の話だよ(怒)」
「ついでに言うとお雛様は私よ。そう言えば蜜柑。あんたは何なのよ?」
「ウチ?ウチは……」
「さ…佐倉はお姫様じゃないかな?」

ウチはウチは…と悩んでいる蜜柑の代わりに流架が意見を出した。

『やるわねるかぴょん、さりげなく蜜柑の高感度を上げたわね。』
『俺の相手が今井で、なんでルカの相手が水玉なんだ(怒)』

珍しい流架の大胆発言に蛍はふんと鼻で笑い、棗はポーカーフェイスのまま怒り狂っている。
とうの蜜柑は…

「ウチがお姫様〜!?ほんまに〜?
 じゃあ、るかぴょんは王子様やから白馬に乗ってウチを迎えに来てなVv」

たいへん、お気に召したようだ。

「佐倉が待ってるなら……む…迎えに行くよ////」

王子様とお姫様コンビは将来の約束(?)をしたようだった。

「「じゃあ、私(俺)はこの男(コイツ)と一緒に牛車に乗るってこと(か)?」」
「「じょうだんじゃないわよ(ねぇ)って………はっ?」」
「じょうだんじゃないのはこっちよ。私は私より稼げない男なんて絶対イヤですからねっ」
「けっ、誰が世の中銭の機械オタクなんて嫁にもらうかよっ」
「言ったわね〜!見てらっしゃい、私の力を甘く見てると後悔するわよ」
「けっ機械もろとも燃やしてやるよ」

「「ちょっと(おい)蜜柑(水玉)、どうして私が(俺が)お雛様(お内裏様)で
  この男(この女)がお内裏様なのよ?(お雛様なんだよ?)」」

二人の息がピッタリあった抗議に蜜柑はビクビクしている。

「そ…それは二人とも綺麗な黒髪やから、着物が似合うと思ったんよ(滝汗)」

『二人とも息ピッタリだし結構気が合いそうだけどな…って』

さっきまで大胆発言をしていた流架も今のことは胸に秘めておくことにした。

「えっ?佐倉は見た目だけで考えてたの?」
「そうやよ?なんで?」

「「「はぁ〜」」」

結局蜜柑の考えてるお雛様とお内裏様の条件に深い意味はなく、ただの見た目で決めていたのだ。
そして、その後蜜柑は棗に連行され、さんざん思いをぶつけられたのだった。

「わ…わかったから。ウチはなつめを待ってるから。だから、もうやめて〜(泣)」
「フン。それで良いんだよ。もし約束破ったら…わかってるよな?」
「っっ!!!・・・はい(滝汗)」




終わり☆


《後書き》

やっと完成しました!お礼作品第一弾です☆(こんなのもらってくれる人いるのかな?(滝汗))
まあ、心の優しい方もらってやって下さい。
リンクを貼らせていただいている方はつまらないものですがどうぞお持ち帰り下さい。
えっ?いらないって?そんなこと言わずにどうぞ。←(半強制贈呈)ここまで読んで下さった方。
また、お持ち帰り下さった方本当に感謝します!また、これからもよろしくお願いします!
では、次回作で会いましょう♪

H17/6/7(火)
PM7:41
箕田美夏


+管理人の後書き+

箕田 美夏様のサイトから、お礼小説を強奪頂きました。
ラストは、お約束通り(?)棗の部屋に連行招待されたと言うのが最高です!!
本編のラストの台詞である「約束」を破った暁には、どんな目に遭わされるのか大いに気になります。
(その時は、強引に迎えに来るかもしれませんが…)

2005.11.17