++娯楽++



「・・・違う」


『プリンセス・ミカン』会長 皆川は、首から下が写っている着替えの写真をじ〜・・・っと見るが
怪訝そうな表情で、首を横に振る。


「じゃあ、この写真は?」


書記を担当する功刀(くぬぎ)が、もう1枚の写真を取り出し、それを皆川に見せる。


「ん・・・?んんぅ〜〜〜・・・!?」


もう1枚の写真を見せられ、先程よりもじ〜・・・っくりと観察する。
そして・・・。


「これだぁっ!!蜜柑ちゃんの着替え中の写真!!!!」

「「「おお〜〜〜〜っ!!よく分かったな!!」」」


功刀、児玉、山岸の3人は、蜜柑が着替え中の写真を見事に当てた事に感動し、パチパチと拍手を送る。


ゴスッ・・・!!!!


流架が巨大な招き猫の置物を、皆川の頭上にクリティカルヒットをお見舞いする。
巨大な招き猫の置物攻撃に命中した皆川は、地面にめり込んだ。


「「「のっ・・・乃木 流架!?」」」


流架の登場に功刀、児玉、山岸の3人は、とっさに身構える。


「どうして先輩方が佐倉の着替え中の写真を所持しているんですか?
 しかも、撮影した日が昨日の夜と表示されていますし・・・。
 どう見てもこれは、盗撮写真にしか見えませんよ??」


やっとの事で、地面にめり込まれた皆川が自力で這い上がり、流架に詰め寄ろうとする。


「テメェ・・・この女おとこ!!こんなでかいまねき猫の置物をどっから持ってきやがった!!」

「(チッ・・・まだ生きてたか)まぁまぁ・・・先輩、これもアニメの世界の都合の良さですよ」


流架は角笛を高々と鳴らした。
すると・・・、動物たちが一斉に皆川たちにめがけ、怒濤の如く迫ってくる。



「「「「ぎゃああああああああ・・・・!!!!!!」」」」


あまりの迫力に、皆川たちは盗撮した写真のネガを落とした事に気づかないまま
何処かへと走り去っていった・・・。


「流架ぴょん・・・?」


背後から聞き覚えのある声がした。
流架が振り向くと、蜜柑が立っていた・・・。


「今、ものすごい地響きと悲鳴が聞こえたんやけど・・・何かあったんか?」

「悪霊退治をしてただけ」

「悪霊??」


蜜柑の頭上には?マークが沢山浮かんでいる。


「それより・・・佐倉、どうして此処に?」

「飼育小屋にいる動物たちが『流架ぴょんと遊びたいから、飼育小屋に連れてきて』って
 動物たちに頼まれたんや」

「・・・佐倉、一緒に飼育小屋に来てくれないかな・・・?
 佐倉も動物たちと一緒に遊びたいだろ?//////」

「行くぅ!!流架ぴょん、早く飼育小屋に行こう!!」

「・・・うん!」


閉鎖されたアリス学園で、俺にとって数少ない娯楽・・・。
それは、『佐倉と一緒に動物たちと遊ぶ事』




終わり

後書き

流架×蜜柑を書いたのは、かれこれ何日ぶりの事でしょうか・・・。
皆川の言うとおり、何処から巨大まねき猫の置物を持ってきたのかは
『アニメの世界の都合の良さ』と言う事にしといてください。(爆笑)
黒流架を書けて満足しました!!

2005.9.9