++眠りの森の美女++



とある国の王様である翼と、お妃様である美咲の間に可愛い女の子が生まれました。
そのお姫様の生誕を祝って、パーティが開かれ、沢山の人々がお祝いをしに来てくれました。
そして10人の魔法使いにもお姫さまの生誕が伝えられました。
しかし、10人の魔法使いの内、9人目の魔法使い・パーマことスミレに
この事は伝えられませんでした。
それはスミレが悪い魔女だったからです。スミレは、その事実に怒り狂いました。
スミレは生まれたばかりの蜜柑に呪いをかけ、高笑いを上げながら姿を消しました。


******


あれから17年の月日が流れました…。

成長した蜜柑姫は、魔女の呪いによって深い眠りに就いてしまったのです…。(展開早すぎ…)
呪いの力を最小限に食い止めた魔法使いは、蜜柑姫が眠っている間に命を狙われないようにと
魔法で国中を棘で取り囲みました。


眠り姫の噂は、あっという間に広がりました。
勿論、呪いをかけた張本人スミレの耳にも…。

「キィィ〜〜〜!!憎き蜜柑姫めっ!!見てらっしゃい。
 この私こそが世界で1番美しい美女だと言う事を証明して見せるわ!!」


スミレは自らの手で蜜柑姫の命を奪おうとしましたが…。
9人の魔法使いは、スミレを封印してしまいました。


「ちょっとぉぉぉぉ!!私の出番は、これで終わりなのぉぉぉぉ!?」


パーマ…あっさりと戦線離脱(笑)
だって、主役はアンタじゃないし〜……。


******


蜜柑姫を我が手にと…自分の欲だけを翳した各国の王子たちは、その国に近付きましたが
棘だけでなく、生まれながらにして炎の能力を持った棗王子が、蜜柑姫の噂を聞きつけたのか
容赦なく邪魔者を焼き尽くしました(酷)
棗王子の炎の能力を恐れてか、すんなりと棘の道を通る事が出来ました。

苦労の末、やっとの事で蜜柑姫が深い眠りについている寝室に到着しました。


「はぁ〜いvV」


何処からか訳の分からない金髪の妖精が出てきました。
棗王子は、炎の能力で妖精を燃やそうとしましたが「ストップ!ストップ!」と慌てて
制しましたので、とりあえず攻撃をするのを止めました。

「僕は、この国に住む妖精でね〜…」

「妖精…?嘘付け。便所バエだろ…」

「本当だよ〜……。蜜柑姫の呪いを解く方法は只1つ…。君のキスが必要なんだよ」

「ありがちな展開だな…」

「さあ、どうぞvV」


棗王子は蜜柑姫にキスをしようとしましたが…


ジィ〜〜〜〜〜……


一部始終見ていたい鳴海だが「邪魔だ」と言う事で、放り出されてしまいました…。


今にも起きてきそうな蜜柑姫に棗王子は悪戯な笑みを浮かべました。
蜜柑姫が横たわっているベッドに乗り、そのまま組み敷く体勢になりました。
ピンク色の可愛らしい唇を奪うかのようにキスをしました…。


が…


1度は瞼を開けた蜜柑姫ですが、寝る事に慣れてしまった蜜柑姫は再び眠りに就いたのです。


(何処の世界に2度寝をする姫がいるんだよ…(怒)


額に青筋を浮かべながら、もう1度キスをしました。
それだけではなく、舌を侵入させて蜜柑姫の舌に絡みついたのです。


「んんぅ!?んんっ…ふ…あっ…//////」


鈍感な蜜柑姫も、この行為には堪らないのか目を覚ましました。
蜜柑姫が目を覚ましたにも関わらず、棗王子は舌を引っ込めようとはしません。
5分後…やっとの事で、棗王子の舌から解放された蜜柑姫は、くったりとしていました。


「やっと目を覚ましたか…」

「ア…アンタ…誰……?」

「誰って…俺は王子だ。お前が目を覚まそうとしないからディー……」

「わあぁぁぁぁぁっ!!表サイトで、そんな事を言うな〜〜〜〜!!!!!!」


覚醒した蜜柑姫は大声で叫びました。


「だが…」

「!?」

「苦労して此処まで来たんだ。お前を起こしてやったんだし…。
 それなりに御礼をさせて貰わないとなぁ…(ニヤリ)」

「や…やだっ…やめ…てっ…お願い…なつめっ……||||」

「頂きます♪」

「やだぁ〜!!離せぇぇぇぇ〜〜〜〜!!!!!!」

「い・や・だvV」


こうしてベッドのある寝室で、めくるめく桃色天国に染まりました。


元々、蜜柑姫を食べる為に来たようなもんだし…(by.棗


******


「この馬鹿ナルッ!アンタは常々…『馬鹿』『アホ』『間抜け』の3拍子が揃っていると思ってたけど…。
 何で、あんなエロ王子に呪いを解く方法を教えたのよ!!(怒)」

「そんなんだから…いつまで経ってもヘボ妖精って言われるんだよ?(怒)」

「蛍ちゃ〜ん…流架くぅ〜ん…攻撃しながら追いかけるのは、やめてぇぇぇぇぇ〜〜〜……」


蜜柑姫が棗王子に食べられている間…呪いを解く方法を教えた鳴海は、蛍にはバカン砲。
流架には動物を呼び出す笛攻撃で、追いかけ回されていました……。




終わり

後書き

メル友となった桜さんに「眠りの森の姫」のアイディアを提供して貰いました。
原作沿いですと、かなり長くなってしまいますので大幅にカットしながら
メモ帳で小説を書きました…。翼と美咲の出番がなくて申し訳ありませんでした!!
ネタを提供してくださった桜さんのみ、この小説の お持ち帰りを許可します。

因みに配役は…

眠り姫…蜜柑
王子…棗
   ・
9人目の魔女…スミレ
   ・
国王…翼
王妃…美咲
   ・
妖精…鳴海/蛍/流架

2005.10.9