只今、初等部B組の教室内は驚きと険悪の空気に包まれています。
ムスッとし、両足をドッカリと机の上に乗せた黒髪の少女と、栗色で泣きたい気持ちを抑えている少年が居た。
++性別変換騒動++
チッ…この俺様とした事が……山岸のクソ野郎に飲まされた薬の影響で
こんな女々しい姿になるとは……。
しかも、水玉も薬をガバ飲みした影響で男になっちまうし……。
まさに最悪だぜ…!!!!!
「蛍ぅ〜〜……ウチ、元の姿に戻りたい〜〜〜……」
「寄るな。アンタは今、男なんだから女々しく泣くな」
「だってぇ〜〜〜……(涙)」
女々しく泣く蜜柑に耐えかねた蛍はバカン砲を1発お見舞いした。
「蜜柑ちゃん…いや、蜜柑君…?
とりあえず、この帽子で髪の毛を隠すと良いよ…(汗)」
「何で、蜜柑君やの…?」
「だって…蜜柑君は今、男の子でしょ…?」
委員長が蜜柑に帽子を渡していると同時に、機嫌が最悪な棗にスミレと和歌子が近寄る。
「キャ〜〜〜〜v棗くぅ〜〜〜ん…いや、棗様ぁ〜〜〜〜v
棗様は、女子になっても素敵ですわ〜〜〜vv」
「棗様ぁ〜〜〜vもし、元の姿に戻れなかった暁には
このファンクラブの副会長である宇佐美 和歌子が、棗様を一生お慕い致します〜〜〜〜v」
「(イラッ…)消えろ…ブス……(怒)」
ボッ!!!!!
「「キャ〜〜〜!!!!!女子になっても、性格は元のままなのですね〜〜〜!!!!!」」
棗のアリスによって、髪の毛に火を付けられたスミレと和歌子に
心読み君とキツネ目君がケラケラと笑う。
こんな女々しい格好で鳴海の授業を受けたくない棗は、教室から出て行った。
******
初等部校舎内の中庭でドッカリと寝ようとした時だった。
薬を飲ませた元凶とも言える、"プリンセス・ミカン"の山岸が居た。
当然、棗様は……
「おい」
「!?」
背後に、蛍作の"スーパーケチャップ弾"を山岸に突きつける。
背中に武器を突きつけられた山岸は、顔中に冷や汗が流れた。
「元に戻す方法を知ってるんだろ?それが何なのか教えて貰おうか?」
「ハテ…?キミ、ダレデスカ…?」
「すっ惚けるんじゃねぇ…(怒)
テメェに飲まされた薬の影響で、女々しい姿にさせられた日向 棗様だ!」
「な、何だよ…黒猫かよ。随分、お似合いな姿じゃねぇか……」
「な・に・が、お似合いな姿だ!!!!!今すぐ元に姿に戻す方法を吐け!!
素直に教えるのと、テメェの身体が蜂の巣になるのと…どっちが良いんだ?あぁ!?」
「知らん」
あくまでも白を切る山岸に、棗は黒いオーラを纏う。
「ほう…?知らねぇだと…??
俺様の寛大な質問に素直に答えない奴は、焼死体にするしかなさそうだな…」
「ひぃ…!!」
「これが最期のチャンスだ…。元の姿に戻す方法を吐け」
「分かりました!!言います!!何もかも…」
命には代えられない山岸は、素直に白状した。
******
「ちょ…棗ぇ…離せよ!!!!」
「………」
「何処に連れて行くんだよ!?
そっちは人気が無い場所じゃねぇか!!」
「五月蝿ぇ!!!!!元に戻す方法が分かったんだよ!!
女のクセに男言葉を使うな!!ボケッ!!!!!」
「誰がボケじゃ!!!!」
棗に連れて来られた場所は、初等部寮の棗の部屋。
山岸から元に戻す方法を尋問に成功した棗は蜜柑を此処に連れて来たのだ。
「……元に戻す方法って何や?」
「……教えてやるよ(ニヤリ)」
ドサッ…と音を立てて、蜜柑はベッドの上に押し倒された。
「あの…棗さん…(汗)
何でウチ…こんな体勢にならないといけないんですか?」
「キスをすれば元に戻るんだよ。他に何があるってんだよ」
「ウチ…このまま男の子でも…良いかな〜……何て…(汗)」
「俺様は、こんな女々しい姿でいたくねぇんだよ」
「嫌や!!!!ウチは、棗なんかとは絶対キスなんかしたくない!!」
蜜柑の「絶対」キスなんかしたくないと言う言葉に、棗は完全にブチ切れた。
「絶対嫌だと…?」
「へ…?」
「俺様のキスが嫌だと…?」
「あの…棗さん…?」
「俺様は男に戻りてぇんだよ。水玉のクセにガタガタ言うな!!!!!!」
「ひぎゃ〜〜〜〜!!!!!!!」
そんな蜜柑も叫びも棗の手によって1秒後に、かき消されてしまった。
こうして棗は男に…。蜜柑は女に戻ったが…。
蜜柑が目を覚ました時は、棗の所有物である証拠の印を身体中に刻み込まれていたとか……。
終わり
後書き
雪葵様から頂いたリク小説をアップしました。
薬によって、棗と蜜柑の性別が逆になったと言うリク内容に沿って書きましたが
こんな駄文で宜しいでしょうか…?
棗を「俺様主義」にして申し訳ありません。
満足して頂ければ幸いなんですが…。
では、このへんで…。
2006.2.5